第48章 信長の許嫁
あの後、月華院様にお別れを告げ、出来立てホカホカの栗ご飯を手に持って、私達はお城へと戻った。
お城の客間で、出来立ての栗ご飯を一緒に食べて、その後宴会に参加した。
でも.........,
信長様は、今朝からずっとご機嫌だったはずなのに、月華院様のお寺から戻ってきた位から、どんどん私に対する口数が減ってきている気がする。
お城のみんなとは、楽しそうに飲んでいるけど、さっきから私とは目が合わない。
「アヤ」
「はっ、はいっ」
不意に名前を呼ばれ、慌てて返事をした。
「疲れたのなら、先に部屋へ戻って休め」
言葉は優しかったけど、目は冷たくて、それはこの部屋から出て行けと言われているように聞こえて....
「すみません。では、お先に失礼します」
急な信長様の態度の変化について行けず、私はみんなに挨拶をして部屋へと戻った。