第42章 それぞれの思い
「やめてっ、お願い、やだっ、信長様!」
必死で信長様の名前を叫んだ。
その声を聞き、元就の動きがピタッと止まった。
「.........お前、信長の事を好きだって言うのか?」
「何....言ってるの?恋仲なんだから、当たり前でしょ!私の好きなのは信長様で、私には信長様しかいないのに。だからお願い、離して!」
こんな事で分かってくれるとは思ってないけど、一縷の望みをかけた。
けど、元就は、くくっと笑うと、更に私にかぶさってきた。
「俺にも望みはあるってわけだ」
「はっ?な...に言って.....」
「お前、信長に本能寺から無理やり連れてこられて手籠めにされたんだろ?なのに好きになったのか?人が良いとは思ってたけどここまでとは」
心底愉快そうに笑う元就に怒りが湧いた。
「っ、初めはそうでも、今は違う。信長様は私にとって.......んんっ」
さっきとは段違いに力強く、噛みつくように口を塞がれた。
せめてもの抵抗で歯を固く閉じるも、元就の手が私の首を軽く締め、その息苦しさに咳き込むと、その隙をついて舌が割り込んで来た。
気持ち悪い。
信長様とは、力づくでも気持ち悪いと感じた事は初めから一度もなかった。
でも今は、舌のざらつきや唾液の粘り気ばかりが口に残り、早く離れたい。
飲み込むのも嫌な唾液は、私の予想を反して淫らに首へと垂れる。
元就は、その唾液も舐めとると、また私の首に痕を付けた。
「すぐに忘れさせてやる。信長以上に気持ちよくしてやるよ」
元就はニヤリと笑うと、手を下へと伸ばして、私の陰部にふれた。
「っ、お願い.....やめて!」
何の準備もされてないそこに、元就は強引に指を挿れた。
「いった....やだ、やめてっ!」
気持ち良くないのに、元就が指を挿れ暫くすると、そこはクチュクチュと、音を立て始めた。