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恋に落ちて 〜織田信長〜

第42章 それぞれの思い



久しぶりの感覚だけど、生まれた時から慣れ親しんだものだから、あまり違和感がなかった。

でも、この時代にベッドってあったっけ?

一瞬横を向いてベッドの存在に気を取られていると、


「あぁ、こいつか?これは南蛮人が使う西洋の寝具だ」

ベッドに不思議がる私に気づいて元就が言った。


「何でそんな物がここに...」

「ここは俺の船の中だ。南蛮人の使う寝具の方が船の中は使い勝手がいいからな。俺の部屋だけ特別にしてある。それにこの軋む音が余計に興奮させるしな」

元就はニヤリと笑うと、

シュルシュルっと、私の帯を解いた。


「やっ、変態!やめてっ、お願い、離してっ!」


帯は簡単に解かれて、支えを失った着物はゆるゆると勝手に開いてゆく。
もがけばもがくほど着物が乱れ、逆効果で、どうしていいのか分からない。


身体中に戦慄が走る、何でこんな事になってるの?


元就に抑えられた手はビクともしない。
それどころか、足の間に割って入る形で覆い被さり私の動きを封じ込めた。


「や....めて....お願い」


懇願するように元就を見るけど、彼の目がそれは聞けないと言っているかのように欲をはらんでいて、絶望感が襲う。


「アヤ、その目と態度は俺を煽るだけだ」


願いも虚しく、元就は私の着物に手をかけ、それを開いた。


「やーーーーーっ!」


頭を捩っても何の意味もなさない。


一瞬、元就は動きを止めて、露わにされた私の裸をじっと見つめた。

裸を見られている事よりも恐怖で身体が震える。


「ムカつくな.....」

私の体の何かを見て元就が不機嫌な声を漏らした。


「こんなに、自分の物だと主張しやがって」


元就の手が、露わになった私の胸を掴み、首すじへと舌を這わせた。

「やだって!やめてっ」


「俺が全部塗り替えてやるよ」

吸い付かれ、チクっと痛みが走る。

それがなにを意味するのか、私はわかってる。

信長様が付けた痕の上に、新たな痕を落としたんだ。


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