第34章 悲しみの先
俺に抱かれ続ける事に対してアヤは何も言わない。
一日目は、甘く喘ぐ声の中に時折泣き声が混じっていたが、二日目は、涙は止まり、夜には愛らしい声を聞く事ができた。
そして今朝、少しずつアヤらしさが戻ってきた。
後はきっかけだ。
外に出たいと思える何かがあればいいのだが。
まぁ、元々俺はアヤを城に閉じ込めて、あらゆる害から守りたいと思っていたから、このままでも全然構わんのだが。
「食べ終わったか」
完食させたアヤに声を掛ける。
「あっ、はい。ご馳走さまでした」
手を合わせるアヤの前の膳を退けてアヤに近寄る。
腰を引き寄せて、先ほど着たばかりの着物の帯を解いた。
「あのっ、」
「まだ、恥じらうのか」
着物を脱がせると、この二日間で俺が落とした痕が所狭しと付いている。
「あと、痕を付けていないところはどこだ」
脚を持ち上げて太ももの内側を見る。
「ここはまだ、余白があるな」
チゥっと太ももに痕を落とす。
「んぁっ..やっ、」
脚を閉じたそうに脚に力が入ったのが分かったが、俺が間に入っているのでそれは無駄な足掻きとなった。
「あのっ、本当にこんな朝から恥ずかしいです」
これ以上赤くなりようがないほど顔を赤くして、涙目でアヤが訴えてきた。