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恋に落ちて 〜織田信長〜

第24章 痕付けの代償



「っ、」
ピチャ、ピチャと指を一本ずつ口に咥えて舐めていく。

「あのっ、んっ、っ」

一週間ぶりに感じる信長様の熱。手なのに、自分の体がどんどんと、熱を帯びていく。

「アヤ」
私の手の甲に口づけながら、信長様が私を見つめる。
お腹の底らかキューンと締め付けられるようなくすぐったさが広がった。

「信長様」
言葉ではまどろっこしい。自分から信長様に口づけ、 思いの丈をぶつける。
信長様はその口づけを受け止めながら、その場に座って私を向かい合わせに自分の上に座らせた。

「んっ、」
好きを伝え合う様に、舌を絡ませ唾液を絡ませる。時折糸を引きながら唇を離し見つめ合い、また唇を合わせる。

着物が滑り落ち、露わになった肩を信長様がきつく吸い上げる。
「んっ」
更に首、胸と、どんどん痕を刻んでいく。
いつもは、首だけはみんなに見られて恥ずかしいからやめてほしいと言ってるけど、今夜は特に見える所にわざと付けられている気がして、でも、吸い付くたびにチリッとする痛みが、信長様の心の痛みの様に感じられて何も言えなかった。

「首に痕をつけたのに、怒らんのか」
信長様がわたしを覗き込む。

「こっ、今夜は久しぶりにお会いできたから、特別です」
考えを見透かされた様な気がして目をそらす。

「そうか」
信長様はそう言って、チューーーーーーっと、今度は思いっきりほっぺたを吸い上げた。

「なっ、信長様!」
慌てて顔を離して信長様を見る。

「今夜は特別なのであろう?」
イタズラな顔で私を見る。

「もう、だからってほっぺはあんまりです。明日みんなになんて言われるか」

頬に手を当て涙目になりながら、信長様を恨めしそうに見る。

「ふっ、その顔が見たかった。貴様はしおらしいより、困って睨みつける位がいい」
くくっと笑う信長様。

「うー」
何か悔しくて、私も信長様の首に吸い付いた。

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