第22章 帰路
「貴様から礼をもらうのはこれからだ」
ニヤリと綺麗な唇が弧を描いた。
「えっ?」
「秀吉、これより先は人払いをしろ」
私の手を取り秀吉さんに命を下す。
「はっ」
秀吉さんは頭を下げて命令を聞き入れる。
「あのっ、信長様どこへ?」
松明を片手に私の手を引っ張って林の中を歩く信長様。
林はすぐに抜け、水の流れる音が聞こえて来た。
「ここは一体」
「天然の温泉だ、ここは被害を免れたらしい」
松明を音の方に近づけると、微かな硫黄の匂いと共に、湯気が上がっているのが見えた。
「わぁ、凄い」
信長様は松明を近くに置き、着物を脱ぎ始めた。
「早く貴様も脱げ、泥だらけだから洗ってやる」
あっという間に自身の着物を脱いだ信長様は、私の着物に手をかけて素早く取り去った。
「のっ、信長様!」
夜とは言え、月明かりが私の体をしっかりと照らし出し、慌てて隠す様にしゃがみ込む。
「今更何を」
呆れた様に私の手を強引に引っ張り上げ、温泉の中に連れて行かれた。
ばちゃんと豪快な音を立てて温泉に浸かる。
「あったかい」
夏とは言え、疲れた体に温泉の温かさが沁みる。
「髪についた泥も流してやる」
私を信長様の上に座らせて、お湯をすくっては髪に流して洗ってくれる。
「っ、」
信長様の長い指が私の髪を梳く度に、耳やうなじにあたり体が僅かに反応してしまう。
優しい手つきに心地よく身を委ねていると。
チュっと、うなじに口づけが落とされた。
「あっ.....っ、」
すっかり油断して声が漏れてしまった。
「戻った時は、口づけだけでは済まさぬと言ったはずだ」
私の耳元で甘く囁き、耳を食まれた。
「ひゃっ、んん」
ピチャピチャと、私の耳を音を立てて舐め始める。
「やっあっ」
耳の窪みや穴に舌を入れて舐めては耳の縁を優しく噛む。
ぞくりと体に痺れが走り、肩がすくんでしまう。
耳への愛撫を続けたまま、信長様の片手は胸に、もう片方の手は秘部へと滑らされる。
「んっ..........あっ」
一度にいろんな刺激を与えられ、体を捩って逃げたいけど、後ろから抱きしめられる様に伸ばされた腕から逃げる事が出来ない。
お尻には、既に硬くなった信長様のものがあたっていて、さらに私の熱を煽ってくる。