第13章 二人の距離 後編
「んっ、ダメっ....ひぁ、んんんっ」
ビク、ビク、ビクン
「っ、はぁはぁ、はぁはぁ」
浅い呼吸をしながら、指を抜きペロリと舐める信長様を見つめる。その妖艶さに身体は更に熱くなる。
どうして、離れられるなんて思ったんだろう。この人じゃなきゃ、この手じゃなきゃダメなのに。
「アヤ」
信長様は私を見つめ、私の片手を取り、信長様の大きくいきり勃つ場所へ当て、掴むように誘う。
「あのっ、信長様っ?」
硬く反り返る信長様を急に自分の手に感じて、顔に熱が集中した。
「どんな手練手管を使われようと、俺の体は反応せん。こんなになるのはアヤ、貴様を抱く時だけだ」
「っ、」
すごく恥ずかしかったけど、こんな事を言われて、嬉しくないはずがない。
もう、涙腺が崩壊しそうだ。
きっと、今夜は一生分の言葉を貰ってしまったのかもしれない。
「だから貴様が責任をとって、この熱を鎮めよ」
チュッっとデコに軽く口づけ、ニッと笑うと、
ズンッっと、重くアツイ熱が身体を貫いた。
「はうっ.....うっ、んっ」
急な質量に、一瞬息が止まる。
「くっ、変わらず狭いな、もっと力を抜け」
信長様の眉間にわずかにシワがよる。
「はっ、ん、むりです」
グっと、さらに脚を押し広げ、クググっと押し込まれていく。
グプンッ
「やっ、あぁっ」
「ふっ、挿れただけでいったか」
逞しい手が私の腰を掴み抽送を始めれば、その動きに合わせて喘ぎ声が漏れる。
「んっ...んっ....はっ、あっ、」
ズリュ、ズリュ、ズッ、ズリュ
「はぁ、んっ、ダメっんんっ」
何度も波が来て押し上げられるのに、信長様の動きは止まらない。
「はっ、全然足りんと言っただろう」
脚を上げられ更に動きが早まった。
「ひゃぁ、ん、あっ、んっ、んっ、もっ、信長様っ、んんっ」
もう、身体も頭の中もトロトロに蕩けて、おかしくなりそうだ。
善がる私の顔の横に手をついて、
少し息遣いの荒くなった信長様の唇が何回か私の唇を啄ばんだ。
「アヤ、二度と離れられると思うな」
切なく熱を孕んだ目で射抜かれ、心臓がドクンと大きく打ったと同時に、意識もまた、大きな波に飲み込まれた。