第71章 おやおや シグマくんの話
夢の中であの日を見た
主様に導かれて···私の居場所··
だけど今日は違う
導いてるのは···
「シグマさん、貴方はひとりじゃないよ」
「天音···私の汚れた手を··」
にこっ
「汚れていませんよ、ほら」
ぎゅ···
「あったかい···」
主様の手は冷たくて、血だらけ
だけど天音の手は···汚れた私の手を白くしてくれて暖かさを···くれる
あぁ···私が求めていた答えは見つかった
ーーーーーー·····
「···ん」
「起きましたか?」
ぽやぽや··
「·····はい、長い夢を見てました」
「夢?」
ぎゅ···
「私は少々、独占欲が強いかもしれませんね。天音···」
「はい」
「また、膝枕してくますか?」