第70章 じゃー 太宰さんの話
ひたっ
「やはりまだ熱があるから寝てください。濡れタオルを額に置きますね」
「天音くん····」
「どうしました?」
溢れる。
溢れる····
「私は君が好きだ」
「·······」
伝えた。
熱で頭が熱い
だけどハッキリ伝えた。
「天音くん···?」
恐る恐る顔を見ると
····ぱた
「·····(涙)」
ひと粒が流れ落ちた
はっ
「すみません··なんだろ···涙が····」
ぐいい···
どさっ··
「太宰さん···!?」
私は太宰さんに腕を掴まれ布団に倒れる。
はぁ···はぁ···
(思わず、倒した)
なんでだ?
違う····
「私は君が好きだ···あの時助けられた時から···」
「あの···太宰さん···落ち着きましょ···?」
「他の女性達に話しても···どうしても君が写るんだ。どうすればいいの···?天音···」
私は気づいたら、天音くんに口を重ねた。