第69章 わたしの マフィア太宰さん
コッコッコッ···
「~~♪」
なんで
なんで私は···
ぎゅう~
「~♪」
「······」
太宰さんの手を握って歩いているの···
太宰さんが探偵事務所に来て
ーーー·····
「太宰··!貴様はマフィアだろが!」
「ひーどーい国木田くん!せっかくマフィアの首領自ら迎えに来たのにさ!」
「···天音は探偵事務所の仕事があるから無理だ」
「天音···おいで」
ぞくっ
「い···」
「天音俺の後ろに隠れろ」
すっ··
「国木田··さん··」
まただ。
その目···安心して
私に向ける目は涙で
「国木田くん··天音は今迄の女みたいにはしないからさ!」
「お前の言葉は信用ならん!今までのツケ代も払ってないぞ!」
ぺろんちょ
「だから返しに来たついでに、天音くんと買い物しに行きたいの~!」
「別の日にし···!」
私は国木田さんの後ろから歩き出す
「うん··いい子」
「···国木田さん、大丈夫ですよ!すぐ戻りますね!」
その言葉を俺は信じるしか無かった