第62章 というな 中也さん
ひやっ····
雨の日私はアルバイトの面接帰り路地裏で見つけた貴方
名前も知らない人
見た感じ普通の仕事ではなさそうな感じがした
濡れた服を脱がせた時に匂った
煙草と血の匂い
怖かった
私の面接場所は"探偵事務所"
社員の方はみんな居なくて福沢社長とだけ
「治るといいですね」
頭を撫でて私は部屋を出ようとしたら
ぱしっ···
「ん?」
手を掴まれた。
眠ってる貴方が掴む
ぼー····
「·····で····」
「?」
「···ひとりは·····いやだ·····」
(熱にうなされてる)
「きーら、きーら、ひーかーる―」
お母さんが小さい時に歌ってくれた子守唄