第59章 ぺぺぺ 22歳太宰さん
「それで芥川さんの咳はどうなんですか?」
かぁあ··
「いや···天音を助ける為についた嘘だ」
ぽん
「····ありがとう、ございます」
その光景を見ていた。
(へー···中也惚れた?)
ーーーー·····
ぺらっ
「これを織田作くんに渡してくれないかい?」
「おだ···さくさん?分かりました、失礼します」
コッコッコッ
(中也さんに聞けば分かるかな。···!)
前から歩いてくる太宰さんの姿
思わず歩く道を変えた。
ガチャッ
「中也さん失礼します!···間違えた、誰もいない部屋····」
歩く道を変えたつもりが自分から罠にハマる。
あわあわ
(今から出直すと変に思われる···助けて···)
ぽん
「此処(ここ)は誰もいない部屋だよ?間違って入ったのかな~?」
いる
確実に私の肩を叩いてる。
する····
「さっきの続き···前向きな」
カタカタ
「い···」
「中也には笑顔見せて私にはなんにも見せないって、おかしいよね?···私、首領だよ?」
チャキ
銃の音がする
殺される。
····くるっ
「そ、お利口だね」
怖いけど、これで殺されないなら、私は前を向く
「顔上げなよ。」
「······っ」
「へー··綺麗な海色だね、よく見せて」
ぐいぃ···
顔が近い
目が離せない。
「····ぅぇ···」
「泣いてるの?君はおかしいね。」