第58章 さみしいさみしい フェージャの話
ーーーー······
ごほごほっ
「はー···はー···」
「ひとりで寝れる?お母さん··仕事向かわなきゃ··」
にこり
「大丈夫です···行ってらっしゃい」
「ごめんね···帰ったら隣にいてあげるわ」
そう言い放ち、あの人は隣にいなかった。
あの人は私より仕事
「お母さん···さみしいよ···」
――――····
ガチャ
「·····」
片付けを終えて約束通り
私はフェージャの部屋にはいる
そこには
熱にうなされながら、泣きじゃくるフェージャがいた
がたん
「フェージャ?」
ぐす···
「···さん···やだ··」
冷やしたタオルを取って新しく冷やす。
ペタ
ぐす····
「ひとりは····いやだ···母さん」
「フェージャ···私はいますよ」
そう言いながら私はフェージャの手をにぎる