第53章 ハロウィン 1 澁澤さん·フェージャ
むらっ
「·········」
「澁澤さん?」
「背中さすってくれます?」
さすさす
「こうですか?」
「もっと下」
「こう?」
「そしたら、右」
さすさす
「もっと前···はいこのまま」
「澁澤さん」
「はい?」
ぱちん
「おやすみなさい」
ーーーーー·····
ガチャッ
「遅かったですね」
「すみません中々寝てくれなくて···ってフェージャ!手が··手当しますから」
ちょんちょん
(フェージャの噛みグセ何とかしないとな···)
じー····
「どうしました?」
「フェージャが噛まないように、こうしますね」
かぷ
「····!」
プハッ
「こうすれば噛みませんし」
じー··
「·····」
「フェージャ?」
パクッ
「···!」
「間接キスですね。天音」
するっ··
「フェージャ···?あの···掃き掃除しないと」
「だから龍彦が天音を求めるんですね。」
ちかい
ちかい
口が触れる。あと何センチかで
ぐいいい
「あのさぁ····なんなの」
「この声は···」
「これは太宰さん」