第53章 ハロウィン 1 澁澤さん·フェージャ
かちゃかちゃ
(だけど、太宰さんの様子おかしかったな)
普段渡さないネックレスを付けるよう念を押されるし。
「あっフェージャ、指先からまた血が出てますよ。」
ガリッ
「癖なんです」
「癖でも痛いのは駄目ですよ。···綺麗な手なんですから」
「天音の手も綺麗ですよ」
「はいstop···天音···悪いがまた傷口が開いた」
「ええ!フェージャちょっと待ってくださいね」
「仕方ありませんね」
ーーーー······
ぺらっ
「傷口開いてませんよ澁澤さん!嘘はつかない!」
「天音がフェージャといい雰囲気が嫌でしたから」
「···もうとりあえず午前中は休んでください。午後から動かしましょ」
「添い寝は?」
「····しません」
がん
「えっ」
「だって···澁澤さんに添い寝したら···離してくれないじゃないですか····//」