第2章 新しい生活の前に
「そっか。一緒に立派なヒーローになろうね!!」
『……うん』
いつもは勇気をくれるいっちゃんの笑顔が眩しすぎる。
私は真白ちゃんがヒーローになりたいから付いてきただけで、私以上にヒーローになりたくても雄英に入れなかった人はたくさんいる。
私が蹴落とした人も必ずいる。
これでいいのかな?
「どうしたの?」
『ううん、何でもないよ。ちょっと昔のことを思い出してただけ』
「そっか、余計なことを聞いてごめんね」
『あー、そういうわけじゃないから!!』
いっちゃんは優しいから普通以上に心配してくれる。
だからこそ、私のヒーロー志望理由は絶対内緒。