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自殺したら龍王の巫女(女)に転生しちゃったんだけど・・・

第3章 龍王の娘としての1日(体験編)



その日は、散歩を切り上げて部屋に戻った。

しかし、ヴィヴィラのあの反応…気になる…

『そう…この子が龍王様の…あの女の…』

俺の母親のこと、何か知ってるみたいだったな…

まさか…これは少女漫画などにある“修羅場”というやつなのではないかっ!?

仮に…仮にだ、俺の親父であるドラグノスとまだ顔を知らない母親の関係を良く思わない第三者があの手この手を使って龍王の妻、つまり妃の座を狙っている…ということなのではないか!?

ピヨピヨピヨ…

って…そんなわけないか。仮にそんなことがあったとしても、ドラグノスは俺のお母さんのことを結構大事にしてるみたいだし…

それに、ドラグノスみたいな小心者が女癖が悪いなんて…ないない。

まぁ、この世界にはまだまだ俺が知らないことが溢れているだけだ。

よっしゃ!!デカくなって、どんどんこの世界のことを学んでやろうじゃねえか!!

「あぶぅ!!」

「フィラルシェーラ様?どうされました?そのように腕を振り回されては危険でございます。まだ遊び足りないのでしょうか。」

あ、ごめん。別に振り回してたわけじゃ…ってあれ?そういえばセレンはどこ行ったんだ?

「セレン様をお探しですか?」

お、良くわかったな。そうだよ、どこ行ったか知らね?

「セレン様は龍王様に呼ばれ、今は龍王様の応接室にいらっしゃいます。恐らくフィラルシェーラ様のお披露目会のことでしょう。フィラルシェーラ様も美しく着飾り、縁ある者たちにそのお姿を見ていただくのです。」

「あぁ…」

マジか、漫画とかアニメであったわ。そういうの。それを俺もやると…。

「フィラルシェーラ様は星龍の名を賜る程の麗しさ。きっとお披露目会にお召しになる衣装もさぞお美しいのでしょう。」

なるほどぉ。

漫画とかアニメのようなフリフリキラキラなドレスを俺が着ると…?

ちょっと考えるだけで吐きそうなんだけど?

「とはいえ、フィラルシェーラ様はお生まれになったばかり、お披露目会はもう少し先になると思いますよ。」

あ、そう…でもやるんだろ?

あぁ、リオラがめちゃくちゃキラキラした目で俺を見つめてくるぅ。

イケメンなだけにまぶしいっ!!止めてくれぇ…!!
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