自殺したら龍王の巫女(女)に転生しちゃったんだけど・・・
第3章 龍王の娘としての1日(体験編)
お披露目会の話を聞いてから早くも数日が経過してしまった。
まぁ、お披露目会に関してはちょっと隅っこに置いといて…
何と、俺が生まれて早3ヶ月が経過しているらしい。
子供の感覚では1年が短く感じるというが、俺生まれてから数日しか経ってない感覚だったよ。
時間が経過したからかはわからないが、最近、俺は…
寝返りが打てるようになりました!!パンパカパーン!!
前までうまくゴロゴロできなかったのに、今では簡単に仰向けからうつ伏せになることが出来る!!
更に、セレン達の手助けがあればお座りだって!!
おぉ、今までセレンやリオラに抱っこしてもらわないと見えなかった景色が自分の力で見れるようになった…っ!!
いや、ちょっと手助けはしてもらってるけどね…
「ふふ、お座りもお上手にできるようになりましたね。日に日に成長されているお姿を見るだけでセレンは嬉しいです。」
「いつかご自身の足で立たれ、歩かれるのかと思うと感慨深い物がありますね…」
ふふん、そうだろうそうだろう。すぐに自分の足で歩いたり、自分の口で話したりしてやるぜ!
「そう言えば、最近龍王様はこちらへいらっしゃいませんね。」
あ、確かに。前に2度目の面会をして以来、会ってないな。
セレンの話では、俺が寝てる時に時々顔を見に来てるって言ってたけど…
そんなに仕事が忙しいのか?
「えぇ、何でも隣国の“狼王国”から使者が来られているとか。あまり良い雰囲気ではなかったようです。」
「フィーシャ様のお披露目会が近いというのに不吉ですね。何事もなければよいのですが…」
おいおい、怖いこと言うなよぉ…俺まで不安になるじゃねえかぁ…
そんな不安な空気漂わせられると…あ…やばい…
「ふえぇ…えぇぇぇんっ…」
あぁ、泣いちゃった…だって、不安な空気に耐えらんないんだよぉ!!
「あぁっ、フィーシャ様。申し訳ございません。」
「私たちの雰囲気に不安になられてしまったようですね。申し訳ございません。」
良いって、抱っこされたら少し落ち着いたからさ。
しかし、こういう状況で隣国からの使者って言うと、漫画とかである戦争とか、そういうの想像しちゃうな…
戦争だけは、争い事だけはマジで勘弁してください!!