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自殺したら龍王の巫女(女)に転生しちゃったんだけど・・・

第5章 龍王の娘としての一日(出逢い編)



数刻前…

「何だと!もう一度言ってみろ!誰が暑苦しい戦好きの単細胞だって!?」

龍王国の騎士たちが技を磨き、心身を鍛える訓練場に怒号が響き渡る。
声の主は、龍王国が誇る騎士団の1つ“赤龍騎士団”の団長にして、“焔龍騎士”(えんりゅうきし)の異名を持つバーネット・ワイバーン。

「誰もそんなことは言っていない。貴殿は龍のくせに耳が悪いのか。
我は、戦のことばかり考えず国の内情にも目を向けよと忠告したまでのこと。しかし、己が単細胞だと自覚出来たことは称賛しよう。」

怒号を上げるバーネットに対し、ただただ冷ややかに相対するのは“青龍騎士団”の団長にして”冷龍“(れいりゅう)の異名を持つセイガ・ミズチ。

4つ存在する騎士団の中で、この2つの騎士団は団長同士の馬が合わずいがみ合い続けている。

今日のまた、いつもと同じように互いの意見の食い違いから”決闘“が始まろうとしていた。

… … … …

「…というわけで、偶然通りかかった俺ちゃんが龍王陛下に相談しようと城まで来たんだけど…」

「迷ってしまった、というわけですか。全く、あの2人は何故ああも馬が合わないのかしら。
しかし、困りましたね。ドラグノス様は大変お忙しいですから騎士団同士の揉め事を相談するのも…」

「じゃあ、リオラ様は?バーネット団長の実弟のリオラ様なら何とかしてくれるかも…」

え?リオラの兄ちゃんが騎士団の団長?それはとても気になる、見てみたい。
赤ん坊の好奇心をくすぐるぜ…
と言っても…リオラって今どこにいるんだろ…
こういう時、漫画やアニメだと名前を呼べばすぐに来てくれる、ってのがお約束だけど…?

「い…いい…お…あ…ああ…?」

ああ、やっぱダメかな。まだうまく発音g…
…ガチャ

「お呼びでしょうか、我らがフィーシャ様」

マジかよ…あんな発音で出てくるとかお前の耳どーなってんの?
でも、2人にとっては好都合だったみたいだな。

「ああっ!!リオラ様!!」

「リオラ、ちょうど良かった。実は…」

… … … …
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