ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH
第10章 檻の中のLynx
《アッシュside》
本棚が続く通路を奥の方へ歩き、ある程度入口から離れた所へくるとグイっと引っ張られる。
そのまま肩を抱かれ、強い力で押し倒された。
「…おまえは本当にかわいいなァ」
俺の上に跨ると頬をするりと撫でられ、ヤラシイ顔をした息の荒い男越しに天井が見える。
…この景色は幼い頃から何度も見てきた。
嫌でも思い出してしまう。
馬乗りになって力で押さえつけ、腕1本動かすことは許さない癖に「抵抗しないなんて、悪い子だな」とニヤニヤした顔で舌なめずりをする。
…体が動かないならせめて睨みつけようと相手を見ると、興奮したように見開かれるその眼球には恐怖に怯え震える俺が鏡のようにうつる。
自分がされていることをまるで別の誰かがされているように、可哀想…と思いながらじっと耐えていた。
首筋にヌルッとしたものを感じ、ハッとする。
反射的に胸ぐらを掴みかかると、顔を数発殴られた。
「っ!………大人しくしてろ!!おい、こいつの手を縛れ!」
仲間の男が俺の腕を縛り拘束する。
「…いってぇよ…クソっ!」
「……静かにしてれば、気持ち良くしてやるからよ…お姫さま?」
「……一度きりだぞ。二度はない…」
俺がそう言うと、満足そうにニヤリと笑う。
そして首筋や耳に執拗に舌を這わせながら服を脱がされた。
「……っん!」
「無理やり犯されて、感じたのか?…………ハハッ、お前セクシーないいカラダしてんじゃねえか…白くてスベスベだなァ。おいお前らも可愛がってやれよ。」
近くに立って俺たちを見下ろしていた男2人が近寄ってくる。
俺の全身を撫でたり、舐めたり…、色々なところに鬱血痕を残された。
「…おい、舐めろよ。」
拘束した腕を掴まれそのまま引かれた。
その勢いで上半身を起こすと、今にもはち切れそうなモノを顔に擦り付けられる。
「…やめろ、…汚ねェ…ッ」
「…そんなこと言って嬉しいんだろ?ほら、口開けろよ」
「ッ!…んんむぅ………ウッ……ゲホッ」
指で無理矢理に口を開かされ突っ込まれる。
奥に当たってえずきそうになるが止まらない。
「…ハァッハァッ…こりゃサイコーだな、さて…そろそろ本番だ。」
俺は体勢をグルッと回転させられて、うつ伏せの状態になった。