ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH
第25章 友よ
《アッシュside》
「…まるで迷路だね、この家」
「離れるなよ、後ろに気をつけて」
俺とユウコでエイジを挟むように歩く。
「!」
角から2人の男が現れた。
「伏せろエイジ!」
マシンガンの音が辺りに響く。
『アッシュ!後ろ!』
ユウコが背後から現れた男の銃を撃ち落とす。俺も胸元からショットガンを取り出し眉間と心臓を撃ち抜く。
「………っ」
「俺たちが怖いか?」
エイジにそう問うと「まさか!」といって笑みを浮かべた。
『たくましいなぁ、エイジは』
「…はは、どうかな」
「さあ、行こう…こっちだ」
それから何度か敵に出くわして、その度に俺とユウコはそれぞれの役割を果たした。
そして走り続けていると、目の前からきた複数人の男たちと鉢合わせる。俺とユウコでエイジを守るように銃を向けると、それは俺たちの仲間だった。
「はっ…!」
「アッシュ!ユウコ!」
「ボスぅ!ユウコ〜!!」
「アレックス…!?お、おまえたち!!」
『どうしてみんながここに!?』
「チャイニーズの連中が手を貸してくれたのさ、連中は連中でショーターを助ける気なんだ!」
「そうか…、よく聞け!この騒動はもうディノの耳に届いてるはずだ!ヤツらが到着しないうちにここから脱出しろ!追って来れねえよう車をぶっ壊せ!邪魔するヤツは容赦するな!!」
「OK!ボス!」
「そう来なくっちゃ!!」
「ヒャッホー!」
「これでオーサーに一泡吹かしてやれるぜ!」
俺たちは駐車場へ急いだ。