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ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH

第25章 友よ


「ほら、さっさと歩け!」

銃を突きつけられたイベさんはおどおどとしながら、私たちの前を歩いた。

「やめてやれよ、逆に歩きにくそうだぜ」

「貴様!黙れ!」

私の横を歩くアッシュは呆れたような顔を浮かべて窓の外を見ていた。すっかり外は真っ暗で、街灯も多くないこの辺りは闇に包まれているかのようだった。

この屋敷内の地理は覚えているけれど、その中でも滅多に足を踏み入れることのなかったあたりに差し掛かった。


『……この先って』

「…ああ」


アッシュも同じことを考えていたようで、眉間に皺を寄せていた。




辿り着いたのは思った通り、

嫌な予感しかしない場所だった。



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