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ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH

第22章 不仕合せのlove bite


《マシューside》

「ユウコ〜…どこにいるんだよ〜」

俺は早足で屋敷中を回っていた。

パパ・ディノからの依頼で久しぶりにユウコの名前を聞いた時は、思わず声を上げてしまったっけ。アッシュとパパ・ディノは噂によると頻繁に会っているらしかったけど、ほかの使用人たちもユウコの行方は分からないと言っていた。

…ああ、早く会いたい。
俺の質問に多くを語ってはくれなかったアッシュの代わりにユウコから色々と聞き出してやるんだ。

あの可愛らしかった少年は、スタイリストの俺でも他で見たことの無いくらいの美青年に成長していた。年頃のちょっとした生意気さも携えて、“僕”から“俺”だもんなあ…。そんな青年があんなにストレートに愛してると言うなんて、本当に驚いた。今は愛してるだって…!聞いた?ユウコ!…って、いつも聞いてるのか。

顔がニヤけちゃうな。

あの後も2人は幸せに暮らしていたに違いない。アッシュのやつ、ついにユウコを自分だけの女の子にしたんだ!やるじゃん!


「ん?…電話?……はい、え?今1階に降りてきましたけど…西側の客間?あー、わかりました、はーい」


西側の客間って、なんでそんなとこにいるんだよー!



俺は例の部屋の前にたどり着き、ノックをした。


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