ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH
第22章 不仕合せのlove bite
《英二side》
それからあれよあれよという間に僕は服を脱がされベッドに腕を括られてしまった。人前で裸になるなんて、風呂以外では初めてのことだ。無理だよこんなの、恥ずかしすぎる。
ユーシスは慣れたようにゴルツィネの上に乗って全身にキスをしている。思わず眺めていると、ユーシスの顔はついにゴルツィネの下半身に辿り着いてしまった。
で…でかっ!
海外の人ってみんなあんなサイズなわけ!?
「……っ」
色っぽいユーシスが女性に見えてドギマギする。
こ…こんなの、AVでしか見たことないよ!
高校の時に部室でみんなでこっそり見たやつ…!
僕もあれをさせられるのだろうか…無理だ、絶対にできない。どうしよう、どうしようどうしよう…っ!
ジリリリリ…
「うわあっ!」
「…誰だ、ちょっと待っていなさい」
「……ただの電話だろう、なにをそんなに大声を出す必要があるわけ?」
「び、びっくりしただけだよ…」
「…私だ。よし、わかった…」
そう言ってゴルツィネは受話器を置いた。
「なあに?」
「山猫が届いたとの知らせだ」
「……なんだ、せっかくこれからだったのに…彼だって、きっとつまらながってるよ」
「それは私も同じだが仕方がない。ゲストを迎える準備をせねばな。お前も支度しなさい、彼らを晩餐に招待したのだ。お前も出席するといい」
「それは楽しみだな…親愛なるアッシュ・リンクスにまた会えるなんて」
「ヤツもそう思っているだろう」
ピッピッピッピッという音がしてゴルツィネは出ていった。