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ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH

第13章 地獄の中へ


《アスランside》

僕らがここに閉じ込められてから、どれくらい経ったんだろう。
途中までは今日が何月何日とカウントしていたのに、辛い日々を過ごすうち、分からなくなってしまった。


マービンが鍵を開けひとりで部屋に入ってきた。


「偉いじゃねえか、起きてたのか?」


僕たちはわずかに聞こえてくる足音で目が覚めるようになってしまっていた。

マービンはビデオカメラを三脚にセットしてこちらを見下ろしている。


「さあ、教えた通りにやれ。」

僕たちは向かい合い、互いのシャツのボタンに手をやった。上から1つずつ外していく。
何度も繰り返させられたことなのに、ユウコの指はいつも震えてたどたどしい。今日は3つ目のボタンがなかなか外れないようで時間がかかる。

そんなユウコの手を両手でギュッと包むと震えが止まった。

僕が少し手伝ってお互い全てのボタンを外し終える。
ユウコが僕のシャツを脱がし、次は僕がユウコのシャツに手をかけると、パッと上げたユウコの顔は真っ赤になっていて動揺してしまう。

「…ユウコ、シャツ脱がすよ?」

『…う、うん』


「ハハ、いい雰囲気出せてんじゃねえか。」


次はズボンと下着だ。
これはそれぞれで脱ぐ。

もじもじとするユウコにマービンはイヤラシイ笑みを浮かべながら言う。

「何度も裸になってるのにまだ恥ずかしいのか?」

こんなの恥ずかしいに決まってる。男の僕だって裸になるのは恥ずかしいのに、ユウコは女の子なんだからなおさら。

いつも僕は極力、体を見ないであげられるよう、目をそらしている。


『…っ…はずかしい、です』

「そうか…あ?…おいお前、また少し大きくしやがったか?」

マービンはスルッとユウコの胸を撫でた。

『……ひ、やっ!』

「ビンカンなのはいいことだぜ?その方が誰からもカラダを愛してもらえる。…いつか、アッシュにもな?」

『……っ』


ユウコは強く目を瞑って下を向いた。

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