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沖矢昴はお兄ちゃん【名探偵コナンR18】

第6章 波乱が渦巻く仕事





ジンの後を追い、店を出る。
先程の飲み物を頼んだ代金は、どうやらあの逃げて行った男が払って行ったようだった。
そんな安い代金で許してやるもんか…!この最悪の状況の犯人めっ…!




ふとジンの足が止まった。
自分の足も止め前を向くと、一台の車が停まっていた。


ジンの愛車であるポルシェ356Aだ。
運転席にはジンと同じ服装である体格の良い男が居た。
情報では恐らく彼がウォッカだろう。



「兄貴…コイツが?」



「あぁ。
おい、お前。
後ろに乗れ」



『何処へ連れて行く気ですか…?』



「お前が知る必要はねぇ。
場所を知られない為に目隠しをしてもらう」



『用心深いんですね…分かりました、従います』



「ふんっ…良い心がけだ」



そう言い、後ろに乗せられ目隠しをされる。
ドアが閉まる音がし、ジンが助手席に乗り込んだようだ。
ジンが一言ウォッカに出せ、と言い、車が動き出す。



一体何処に連れて行かれるのか、不安で堪らない。
だがこれでもFBIの端くれだ。
気丈に振る舞い、どうにか相手を出し抜く…もしくは逃げる手立てを見つけなければ…。
私の命が危ないかも知れないのだ。


ジンは油断ならない相手。
移動中、周りの音に鋭く気を張り巡らせながら、頭の中で色々と考えておく。
何があっても大丈夫であるように。





それから暫く、数分であろうか…走っていた車が停まった。
ドアが開く音がし、目隠しを取られる。
目の前にはウォッカの姿が。



「おい、着いたぞ。
降りろ」


そう言われ降りて、周りを見渡す。
どうやら何処かの廃墟のような所だ。
数分で着いた所を考えると、居た場所からそこまで離れていないはず。
こんな所があったとは…。



「着いてこい」



ウォッカが歩き出し、その後ろを付いて行く。
ジンはウォッカの前を歩いていた。
一際大きい屋敷跡…であろう廃墟に入って行く。




「ちょっと、ジン、遅いわよ。
連れてくるのにどれだけ時間がかかっているの?」



「うるせぇぞ、ベルモット」



そこには金髪の綺麗な女性が1人佇んでいた。




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