• テキストサイズ

沖矢昴はお兄ちゃん【名探偵コナンR18】

第5章 潜入デート





無事ストーカー男を現行犯で捕らえることが出来、学校側が警察を呼び話し合いが行われるそうだ。
ストーカー男は同じ学校に勤めている教師(47歳)だった。
授業内容で分からないところを何度も質問してくる彼女に好意を寄せ、今回の事に発展してしまったらしい。
教師は妻子持ちで、せめてもの気持ちで自分の好意を伝えたく贈り物を送ったりしていたようだ。
好意の押し売りで、逆に恐怖を与えてしまっていたが。



まぁ、これで俺の役目は終わった。
依頼人に話しは学校側から来ているかと思うが、報告と依頼料などなど…会わなければならない。


だが、まず先に待たせているであろう彼女に連絡を取る。
電話番号をタップし、かけるが一向に出る気配がない。
恐らく鞄の中に入っているので気が付かないのかも知れない。



そう思い、待ち合わせ場所に指定していた場所に向かった。
だが、その場に着いても彼女の姿を確認する事が出来ない。
移動した…?それとも帰ったのか…?
いや、律儀な彼女が連絡を入れずにそんな事をするはずがない。
まだ出会って数日だが、仕事を共にするにつれ彼女の生真面目さを感じた。


もう一度電話を、と数分置きに数回同じ事を繰り返すが、虚しくコール音が響くだけだった。
この結果から導き出した答えは…
彼女に何かあった…?


ドクンっーーーー……


心臓が嫌音を立てた気がした。
考えるより先に身体が走り出していた。
周りを確認しつつ、人の波を交わしながら走っていく。
時々止まって客引きの子たちに聞き込みも忘れない。



彼女の見た目や服装は目立つと思うが、生憎大勢の人で賑わう学園祭だ。
話しかけても有力な情報は0に近かった。



何処だっ…!何処に居る…!!!
焦りだけが先走る。
身体に纏わりつく汗が不快だが、気にしていられない。
自分が何故こんなにも焦っているのか分からない。
いや、本当は分かっているんだ。
もう二度とあの時のような事には…なりたくない。



赤井秀一っ…!!!
奥歯をギリっと噛み締め、憎き相手を思い浮かべる。



思考が赤井秀一に染まりそうな時、ポケットが振動している事に気付いた。


/ 152ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp