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沖矢昴はお兄ちゃん【名探偵コナンR18】

第4章 戯れ





「ひゅっー。
やるねぇ、お姉さん!
スッゲー後ろに飛んだ」


そう言いケラケラケラと笑っている青年。
見た感じ学ランを着ているので、高校生だろう。
なんか何処かで見たことあるような…?
とりあえず謝らなきゃ…!



『ごめんなさい!
考え事してて前方不注意だったわ。
怪我はない?』


「いんや、俺は大丈夫。
お姉ーさんが華麗に避けてくれたからな」


そう言ってニシシと笑う青年の顔にやはり見覚えが…。
んーーー、思い出せないなーと考えていると
その青年の顔がいつの間にかドアップにあった。
反射的防衛として拳が出てしまい、再びしまった!と思い拳を止めようとするが
そうしようとする前に彼によって拳は受け止められた。



「うぉっ!あっぶねーーー。
やっぱお姉ーさん只者じゃないね」



『ご、ごめんね!
防衛本能と言うか…本当申し訳ないです!』



「いやいや、こちらこそー。
お姉さん綺麗だから近くで見たくなってさ!」



明るく笑いながら手を離してくれた。
離してくれた手に何か違和感があり、手を開いてみるとそこには紙切れが1つ。



『…??これ…』



問いただそうと彼の方を見ると、ぶつかりそうになった曲がり角の近くまで遠ざかっていた。
少し大きめな声で彼が



「お姉ーさんの事気に入っちゃったから、
気が向いたら連絡してくれると嬉しいなー」



なんて言って後ろ手にフリフリして行ってしまった。




『え…』


とりあえず紙を広げて見てみるとそこには
⦅黒羽快斗⦆の名前と連絡先が書いてあった。


ん…?私今高校生にナンパされた…?
えっ、こわっ!最近の子たちって本当マセてて怖いっっ!!


いや…確かにイケメン君ではあったけども…
10こくらい年下だよ…?

どっちかって言うと赤井秀一や安室透の方が…
って今何考えたの、私!!!
あーーーっ、もう考えるのやめ!


と頭の中で葛藤しつつ、もらった紙は鞄にしまい
当初の目的地である自身が住んでいる隣の家
阿笠博士の元へ向かった。




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