第10章 最強タッグ(?)
「ほぅ…」
「どうやらまだ余裕があるようですね」
『ちがっ…んぐぅんんっーーー!!』
違う、余裕なんてない。
ハッとなってそう弁解しようとしてももう遅かった。
2人の行動の方が早かったのだ。
再び口内には沖矢のモノが、そして愛香の中に入っていた安室のモノが動きを再開した。
『んんっ!!…ぅんーーーっ!!』
言葉を紡ぐ、いや喘ぐ事すらままならないまま容赦なく絶頂へのと導かれる。
「はっ…またイきましたね。
いいですよ、そのまま気絶するまでお付き合いしましょう」
「まだ僕達はイッてないですからね…さて、何回イけるか数えておいてあげようか」
『んぐっ…!んんっ!!』
首を振り拒否したいのに頭を抑えられて身動きがとれない。
あぁ、明日の朝は悲惨だな、そんな事を頭の隅で考えた。
ーno sideー
薄暗い室内のベッドの上に人影が3つ。
その内1人の女性はベッドに寝そべり、規則正しい寝息を立てている。
後の2つの人影ーーーこの2人の男性はそんな彼女を愛おしそうに眺めていた。
察するに情事後のようだ。
女性は上にタオルケットをかけているが裸のまま眠りについている。
たが、ベッドのシーツや部屋の雰囲気でさえも綺麗にされたかのように清潔さに溢れていた。
どうやらこの男2人の手によって部屋が綺麗にされたようだ。
彼女の近くに腰掛けている安室透は、安らかに眠っている彼女の頬に手を滑らせる。
肌の凹凸などない、とても滑らかで美しい肌だった。
彼女の身体はどこを触っても心地良かった。
『ん…ぅ…』
安室が頬を触った刺激に反応したのか、彼女は一瞬顔を顰めたがまた規則正しい寝息を立てる。
彼女が寝てからと言うもの、この部屋には彼女の寝息以外の音がない。
男2人の間には会話という会話がなかったのだ。
とても先程2人がかりで彼女を辱めていたとは思えない。