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沖矢昴はお兄ちゃん【名探偵コナンR18】

第9章 帰国…?





グサっ…!
そう効果音が聞こえそうな何かが身体に刺さった気がした。
これもどれも快斗のせいだ、後で覚えてろよ…そんな殺意を心の中に隠しておく。



『す、凄いね、君。
小学生?なのに探偵さんみたい』



一応皮肉を混ぜて素直な感想を言ってみる。
正体をバレてはいけないけれど、これくらいなら許されるだろう。
そう思う程この小さな探偵君は憎たらしい←



「僕少年探偵団やってるからねっ!
でも…あれれー?僕、お姉さんのお顔なんか見た事ある気がするんだよなぁー。
もしかしてお姉さん、本当は…」




やばい、あれ、バレてる…?!
そう顔に出そうになった時、救世主が現れた。



「あーっ!やっと見つけたぁー!」




ん?私服の女の子がこちらに向かって走ってくる。
蘭…さんに似てるけど違う人だ、一体誰なんだろうか。
コナン君の知り合い…?
そんな事を考えていたが、どうやら違ったみたいだ。




「もぅっ、迷子になるからあんまり遠くに行かないでねって言ったのにー。
あいってば、プチ方向音痴なんだからねー?」



これは…私を助けてくれているようだ。
目で、話し合わせて、と訴えかけられている。
そして下からはジトーっと疑いの視線が凄い…早くこの場から脱出せねば。



『ご、ごめん…つい楽しくなっちゃって』



「もーー。
あれ?君が相手してくれたの?」



「えっ、う、うん。
お姉さんが困ってたみたいだったから」



「そっかぁ、ありがとう!
ほら、あい、行くよー」



『あ、うん!君、ありがとね!じゃあ!』



そう言って彼女に手を引かれ付いて行く。
コナン君の方を振り返る事はしない、怖いもん←
ある程度無言のまま彼女に連れられ歩き続けると裏路地みたいな所に入りピタリと動きが止まった。
くるり、そう彼女がこちらに向き直る。
んー、本当に見た事がない初対面だ。



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