第9章 帰国…?
そうして寺井さんの運転で無事に快斗の家まで到着出来た。
乗って来た機体は中型の見た目は普通の機体だった。
けど、機能が凄かった。
ステルス機能とかどこでそんなの手に入れたのってツッコミ入れたいくらい。
快斗の家もお屋敷、って言えるくらいだった。
やっぱりお金持ちだ、うん。
「俺ん家、今は俺しかいねぇからゆっくりして大丈夫だぜ」
『ありがとう、ご飯とかは作るね』
「まじか!やりぃーっ!」
そう言って自室だろうか、部屋の中に入って行く快斗。
と思いきやドアからニィと顔を出して来た。
「あぁ、ちなみに愛香は俺と一緒の部屋なw」
『まじか』
「ぶっはwwww」
私のこうゆう反応が彼にとっては新鮮らしく、よくツボにハマるらしい。
と言うか、一緒の部屋とか我慢する気あるのだろうか。
お世話になる以上文句は言えないしなぁ。
「あ、俺ちょい部屋に篭るから少しその辺散策してきたらどーだ?」
『うん、そーだね。
何かあるかくらい頭に入れときたいし、お言葉に甘えて行ってこようかな』
近くに何があるか、ここら辺の地理は頭に入ってないので今のうちに調べておくべきだろう。
何かあった時に逃走経路とかもあった方がいいだろうし。
でもこの格好だと…そう考えていると快斗の部屋からポーーンと小さめのボストンバッグが飛んで来た。
『あぶなっ…!!!』
反射的にそれを受け止める。
反射神経は悪くないので苦もなく受け止められた。
「ナイスキャッチw
そん中に軽めの変装グッズ入ってるから、それに着替えてから行けよー」
『ありがとう、気が効くね怪盗さん』
「天才だからなw」
『ふふっ』
何気ない会話が楽しい。
快斗と居ると自分が普通の人間になったようで、素に戻れるのだ。
いつもは緊迫した雰囲気の中で生きてきたから。
でも、私の居る世界はその平和を守る世界。
今のこの状況はーーーーー
戻れなくなりそうで怖い。