第9章 帰国…?
「いや、だって帰れねぇんだろ?
だったら暫く泊めてやるよw」
そこまで顔に出ていただろうか。
確かに快斗の言う通り行く宛がなかったのは確かだ。
だが、適当に下ろしてもらいホテルにでも宿泊しようと考えていた手前この申し出は有難いが…。
「なんだよ、その不満そうな顔www」
『昨日のような事が毎日とか絶対嫌だ←』
「ぶはっww
わりぃ、わりぃ。
昨日…その、アレだ、若気の至りって事で←」
昨日の事と言うのはあれだ、何回もシたって事。
身体中痛いし、私はもう若くない、嫌おばちゃんって訳でもないけど。
それでも男子高校生の性欲には着いていけない、無理。
その気持ちが視線で伝わったのか謝罪はしてもらえたが。
「んーーー、好きな女が1つ屋根の下に居るってので手を出さない自信はねぇ!!
けど、我慢はする」
『はぁ…一応は信じとく。
行くとこないのは確かだし、お世話になってもいいのなら有り難いから…ありがとう』
「どーいたしましてっ。
さて、じいちゃん家まで頼むわ」
「かしこまりました」
『わわっ…!!』
いきなり第三者の登場に思わず肩が跳ねてしまった。
にょき、と出て来た人は人が良さそうなおじ様。
じい…ちゃん?快斗のおじいちゃん…??
「ほほっ…申し遅れました。
私、寺井と申します。
快斗様の付き人をやらせていただいております」
『あ、すいません!蓮見 愛香です。
お世話になっております、よろしくお願い致します』
にこり、本当に人の良さそうな笑顔を浮かべ奥の方へ下がって行った。
あぁゆうおじ様好きだなぁ…あ、いや、恋愛とかの意味ではなくてね。