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ダイヤのA 短編集 R18

第2章 *倉持洋一 『彼シャツ』




貴方side



「今雨弱まってるから、マネージャーもう帰っていいって。」


御幸からそう言われると、幸子が


「せっかく来たの意味ないじゃん。雨の馬鹿野郎!」


と、雨に罵倒。


「ヒャハハ!帰り濡れないようにな!」

「いや、榎本はもう濡れてね...?」


御幸の立ち位置からだと見やすいのか、苦笑いをしながら言われる。


『あー、うん。傘忘れたんだよね。』


さむ...。と言いながら、腕をさする。


「ばっ、お前!なんでそれ先に言わねぇんだよ!風邪ひくだろ!?」

『いや見たらわかるでしょ...。』

「あれ〜?倉持さん。もしかして彼女が心配〜?」


ニヤニヤとする幸子に、倉持は顔が赤くなる。


「でも、このまま帰ったら完全に風邪ひくな。」


着替え持ってきてるか?と聞いてくる御幸に、Noと伝えると、困ったなー。と返される。


「...あ、でも馬鹿だから風邪はひかないか。」

『ちょっと、御幸?そういえばそうだったみたいに言わないでくれる?』


はっはっ。と笑う御幸に1発殴る。


「シャワー浴びてけよ。」


いてぇ...。と嘆く御幸をよそに、倉持が提案する。


『着替えないし、帰ったら浴びるから大丈夫!』

「あんた家遠いでしょ。...あ、着替え倉持に借りたら?」

『そうだね、やっぱ、シャワー浴びてから帰ろ。』
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