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ダイヤのA 短編集 R18

第2章 *倉持洋一 『彼シャツ』





貴方side


『雨激しいね。』


土曜の朝。
外を見ると、大降りの雨。
この雨じゃグラウンドもぐちゃぐちゃで出来ないので、各個人で自主練となった。


「うっわー、アリス、あんた結構降られたね。」

『幸子...寒い...。』

「シャワー借りてきたら??今日無いんだし、今の時間帯なら誰も使ってないでしょ。」


確かに...。凄く寒い。
急いで家を出た私は、天気予報を確認していなかったため、突然降り出した雨でずぶ濡れだ。


『でも、着替えないんだよなぁ...。』

「言っとくけどあんた、透けてるからね。」

『はっ!?ちょっ、それ先に言ってよ!!』


鞄から急いでタオルをとり、胸に押し当てる。


「でも着替えないのは困った...。私持ってないし。」

『昼まででしょ?マネージャーは。それまで辛抱するしか...。』


雨音が響く部室の中、2人で途方に暮れていた。


___ガチャ


「ここに居たんだな。」

「よぉ。こんな雨の中ご苦労なこった。」

『御幸と倉持。どうしたの?』

「お前らを探してたんだよ。」

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