第2章 USJ
「手、離せーーー!!!スマ--ーッシュッ!!!」
私が使った出久くんの個性よりも、何倍もの力だったと思う。
彼のパワーで、ドーム内は強い強風が巻き起こった。
『・・っこれが』
本当のヒーローなのね。
「立って!!!夢翔ちゃん!!!」
ひどく痛いような声を荒げた彼の声が心の奥底まで響いてきた。
それでも、足は言うことを聞いてくれず、立てそうにない。
死柄木を殴ったと思っていたが、いつの間にか相手は脳無に変わっていた。
「・・・ッやっぱり。」
さっき夢翔ちゃんがスマッシュを打ったときに思ったけど、こいつにはスマッシュが利かないッ・・!!
それに、夢翔ちゃんの魅了も利いてないようだった。
っというか、あの男は夢翔ちゃんの頬に触れていた。でも彼女の頬に傷は見当たらない。個性を制限できるのか・・?いや、それにしても、なぜ夢翔ちゃんを崩さなかッ!!
考えてる場合じゃない!!!
「スマッシュって、オールマイトのフォロワーかい?・・まぁいいや。」
そう死柄木が言った瞬間に、出久は脳無に腕を持たれた。
このままじゃッ!!!
ドカー-ーンッ
ドーム内で起こった爆発に思わず目を向けた。
「「「?!」」」
「もう大丈夫・・・。私が、来た。」
オール、マイト、、、。
心の中で広がった安心感と
浮いてくるような悲しさが溢れてきた。
「あ~。コンテニューだ。」