第1章 春
「はぁ。」
また名前聞けてなかった。さっきまで隣にいた綺麗な人を思い出してため息がでた。
「よっ!」
「う、わ」
目の前から現れた金髪の男の人に少しだけ驚いた。
「いやー可愛いよな。わかるわかる。あれは女神だよなー」
なんて顎に手を置いて唸っていること人を見て直ぐにわかった。
あの綺麗な人のことだ。
やっぱりそう思うのは僕だけじゃないんだな。
「あの子の名前知ってる?」
「え、あ、ごめん。知らないんだ。」
「え!!あんだけ仲良く話してたからてっきり知り合いかと思ってたわ!」
驚きを隠すことなく全面に押し出してキラキラとした眼差しに変わった
「そうか。。ならまだ希望はある」
と空を見上げたこの人に
何してるんだろう。と率直な感想を頭で思い浮かべていた。
「いやー。オイラもあの女神パンツ見たかったぜ」
小さな男の子が悪顔をして立っていた。
「え!!!見たやついんのかよ?!」
「あの担任見てたじゃねぇか!あんな至近距離で女神パンツなんて見たらそそり立つに決まってんじゃねぇか!!!」
「ッカァー!たまんねぇ!!」
と顔に相反する言葉をつらつらと言うこの2人からそっと身を引いた。
あの綺麗な人、僕が守らなきゃ。
そう思った。
「君たち!これから仲間となる友人にそんなふしだらな目を向けていいと思っているのか!」
飯田くんが二人の会話を中断しにやってきた。
「はぁーー!想像くらいしてもいいだろうがよーーー!」
とブドウ野郎は言っていた。
そんな会話が続いた時、事の発端となった彼女が、体操着から着替えてやってきた。
みんな、息を詰まらせたと思う。
「ナッイス雄英体操服ゥウウ!!!」
ぶどう野郎は鼻血を垂らしてバンザイしていた。
確かに、あれはちょっと、
萌える。
「あ"ぁ?!てめぇなんて服装してんだ!!」
『え?!体操服やん!』
「他の奴と較べものになんねぇだろうが!!!」(お前可愛すぎんだろ
と意味のわからないキレ方をしている幼なじみを遠い目で見つめた。
あぁ、分かるよかっちゃん。。。
と言葉を胸に閉まっておいた。