第2章 USJ
そう声を放った途端、黒い得体の知れない脳みそヴィランが相澤先生を倒した。
『せんせ・・!!!』
「来るなっ・・・!!ウアアアアッ!!」
『ッ!!!』
一瞬。
本当に一瞬の出来事だった。ボキっという相澤先生の腕の骨が折れる音は、鮮明に耳に響いた。
『・・いや。』
嫌だ。
なにが
”怪我もして欲しくないじゃん?”だよ。
何も分かってなかった。助けるって、そんな甘いことじゃなかった。
生死を目の前に突きつけられたような感覚。
怖い。
相澤先生が、死ぬかもしれない。
『・・だめだ!!!
ファーサネーション!!!っ!!ファーサネーション!!!』
魅了が・・・利かないっ
「あんたの個性が何か走らないけど、脳無には何も利かないさ。
耐オールマイト用に作られてるからね。」
相澤先生っ
「に、げろ!」
相澤先生が、再び目を開いて、男に向かって個性を消そうとした。
分かってる。私を逃がせようとしたんでしょ。
でも、脳無は相澤のもう1本の手をいとも簡単にへし折ってしまった。