第2章 USJ
「うそだろ!?夢翔まで!!」
『相澤先生に、死んで欲しくない。』
「死なねえよ!プロヒーローだもん!こんなことで死なねーから行かないでくれよ!!」
『怪我も、して欲しくないじゃん・・?』
なんで、そんな悲しそうな顔して行くなんて言うんだよ。
そんな顔されたら
「俺も行くしかねえじゃんか・・・」
峰田くんの小さな声が聞こえてきた。
ありがとう。
「とりあえず、様子を見てみよう。危ないと感じたらすぐに逃げるから」
湖の縁からそっと顔をのぞかせる。
相澤先生が戦っているのが見える。すごい。でも、ヴィランが来てからもう大分たってる。ドライアイの相澤先生にはしんどいんじゃないだろうか。
そんなことを考えていると、顔に青い手をつけたようなヴィランが、相澤先生の肘をつかんでいた。
『・・?まって。相澤先生の肘がっ!!』
ボロ
崩れ落ちる瞬間を、目の当たりにした。
あんな、個性を使うヴィラン。怖くないはずがない。
だめだ。あのままじゃ相澤先生が・・・っ!!
『出久くん、ごめん』
「えっんっ」
ほぼ強引に出久くんとキスを交わし、舌をねじ込んだ。
「んっは、っ夢翔ちゃん?!」
出久くんの超パワー、今は、使わせて。
「待って!!!」
出久くんの声は聞こえていた。振り返ることなく広場へと突っ込んだ。
相澤先生に飛びかかるヴィランを、超パワーを使って殴り飛ばす。
『うっは・・こんなに振動来るもんなの・・?』
出久くんのように骨がボロボロになることはなかった。
しかし、骨がミシミシと音を立てているのが分かる。
これは、何回もつかえないようだ。
「っ!小日向!!何で来た!!」
『・・助けに、来ました!!!!』
「なに?イレイザーヘッドの教え子?笑えるね。教え子に守ってもらうなんてさあ。ねぇ、プロヒーロー今どんな気持ち?」
「あぁ。まったく。いいご身分だよ。」
「くっくく。まァいい。そこの女、君の個性はなにかな?」
手の男が言い終わると、周りに来ていたヴィランが迫ってきた。