第2章 USJ
「夢翔ちゃんの個性って複数所持も出来るの?」
『んー・・それが、試したことなくて、分からないの。』
「そっか・・でも、すごく強力な個性だ。」
バアアアアアンッ!!!
突如、船が真2つに割れた。相手の個性だ。
「じれったいなぁ。さっさと終わらせよう。」
船が沈んでいく。
「うわああああああ!!!!!」
峰田くんがもぎもぎを投げ続ける。
「誰が高校に入ってすぐ死ぬと思うかよォ!!!せめて夢翔っぱいを揉んでから死なせてくれえぇ!!」
峰田くんがぎゅっと胸元に抱きついてきた。
不安な気持ちは分かるから、そっと頭をなで返した。
「あぁ、もう俺死んでも良い・・・。」
「峰田くん、離れて。勝つ方法ならある・・・。
勝つには・・これしかない。」
出久くんはさりげなく峰田を引き剥がした。
出久くんから算段を聞き、みんなで勝つ方法を胸に刻んだ。
沈みそうな船に、一人の少女が経つ。
『あなたたちが、本当にヴィラン?』
「あぁ?!なんだてめえ!!」
『とっても可愛らしい個性だから、つい見惚れてしまったわ。』
そう言って微笑むと、「おっふ。」という声がたちまち聞こえた。
『出久くん!』「ウワアアアアア!!!死ねええええ!!!」
船から出久くんが飛び出した。
ヴィランの個性は使わせない。
両手をクロス。頭の後ろで組んで!足は絡めて。身動きがとれないように・・!
「お!?なんだ?!体が!!!」
「デラウエアァァ!!スマ--ーッシュ!!!」
出久くんのスマッシュによって、水が波打ち、渦巻きが出来る。
梅雨ちゃんに捕まって、高く跳んだ。
出久くんをしっかりと捕まえて。
出久くんの指、2本バラバラになってる・・。
渦にヴィラン達が巻き込まれていく。これだけじゃ安心できない。
「おいらだって!!おいらだってぇ!!!」
峯田くんが投げたもぎもぎは、たちまちヴィランにくっつき身動きを封じさせた。
「水面に強い衝撃を与えたら、広がって、また中心に収縮するからっ」
一網打尽にできる。
緑谷くんの算段はとても的確で、第一関門を突破できた。