第2章 USJ
「あれは・・・ヴィランだ。」
命を救うための訓練の時間に、私たちの前に現れた。
ひどく手が震えるのを感じながら、握りしめた。
怖くない。大丈夫。その気持ちを抑えることに必死だった。
『数が、多すぎる・・・』
プロのヒーロー達が何と戦っているのか、何と向き合っているのか
それは、途方もない悪意。
「はぁ?ヴィラン?ヒーロー学校に乗り込んでくるとか馬鹿か?」
「現れたのはここだけか、それとも学校全体か。」
さ、さすがはヒーロー科。こんな状況でも冷静だ・・・。
私だけ・・?この恐怖感・・・。
「雷、お前も個性で連絡試せ。」「っす!」
「先生は!あんな数じゃ、いくら個性を消すといても、イレイザーヘッドの戦闘スタイルは、敵の個性を消してからだ・・・正面戦闘は・・・」
「一芸だけじゃヒーローは務まらん。」
任せた。13号。
彼はそう言うと、ヴィランが向かう場へと立ち向かっていった。
『どうか、』
ケガをしないで。