第1章 春
帰るぞ。と轟くんが歩き出すと、グイッと腕を引っ張られた。
「怪我してんじゃねえだろうな?!」
勝己、くん??
見たこともないような表情に驚いた。
「夢翔いたー!よかった-マジで心配した。」
「ベル鳴って急いで席に戻っても夢翔いねーんだもんな」
心配、してくれたの?
「勝手にいなくなんじゃねえ!カス!!」
そんなことをいって怒られたが、なぜか心は温かかった。
優しい。みんな。
クラスに戻ると、出久くんの判断によって委員長は飯田くんに替わった。
『確かに。あのときの飯田くんかっこ良かったもんね。』
「?!?」
飯田くんは静かに震えていた。
「まかせたぜ非常口!!!」
「非常口飯田!しっかりやれよー!」
エールのような違うような言葉を投げかけられていた。
そして今日の授業は
「災害水難何でもござれ。レスキュー訓練だ。」
コスチュームを受け取り、着替えて外に出た。
「コスチュームは任意だろ。着るんじゃねえ!」
ガルルルルルルと怒る勝己くん。なぜいつもコスチュームを着たら怒るんだ。
ピー----------!!
「1A集合ーーー!バスの席順でスムーズに行くよう番号順に並ぼう!!!」
飯田くんはフルスロットルだ。
結局バスの席順は関係なく、向かい合い座るようなバスだった。
『おお、改めてみると電気くんのコスチュームかっこいいね。』
「え!?お!?おう!急、急に褒められるとおれ、なんつーか・・・うええい」
「なんだこいつ。」
電気くんはショートしたらしい。なぜ。
〈席順〉==================
=
運転席 青山芦戸飯田雷 私I 轟 =
爆豪I耳郞 =
=
相澤 切島梅雨緑谷砂糖 その他 =
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