第1章 春
勝己くんは出久くんに4票も入ってることが不満のようで怒鳴り散らしていた。
すると、ガッチガチに震えた出久くんが前に出た。
「じゃぁ委員長は緑谷、副委員長は八百万。」
相澤先生が声に出すと、出久くんはガクガク震えていた。
「ま、ま、・・まじ、まじでか・・・っ」
「・・くやしい。」
なぜ副委員長の方が堂々としているんだ。おかしな風景に笑いがこみ上げてきた。
そして、HRは終わった。
『ぷっくく出久くんガチガチだったね』
「だ!だって、僕が選ばれるなんて思ってもなかったからっ・・・はあ。まだ緊張するよ」
そんなこという出久くん。面白い。
「おーい。夢翔飯いこうぜー」
雷くんが部屋の奥から手を振ってくれた。
『うん!』
お弁当を持て電気くんに駆け寄ると
「・・お。なんなら2人で行っちゃう?」
と小さな声で耳打ちしてきた。
『?別に良いけど』
「よっしゃ!まじ?!じゃぁ行こ「抜け駆けはさせねえ。じゃ、なかったのかよ?」ッ!!」
鋭次郎くんがにやっと口元を緩ませて近づいてきた。
「あー・・。ソウデシタアーー」
特に反省する様子もなく鼻歌を歌い出した。
「オイ、さっさと行くぞ」
勝己くんに腕を引っ張られる。
「っやーぱいっつも邪魔するのはアイツだな!!!爆発さん太郎!!!!」
「ありゃ何言っても聞かねえだろ。」
そんな会話をしながら2人も後をついてきていた。
私が席を取っている間に、3人は食券を買いに行った。