第1章 春
そして、午後の授業が始まる。
「わーたーしーがーー!!!普通にドアから来たーーー!!」
「オ、オールマイトだ・・・」
「すげえや!本当に先生やってるんだな!」
「あれ、シルバーエイジのコスチュームね」
「画風違いすぎて鳥肌が・・!」
それぞれが賞賛する中、私は只、見惚れていた。
憧れていたヒーローが
世界をも守るヒーローが
今、目の前に居る。
何、この高揚感。涙が出そう。
「私の担当はヒーロー基礎学。ヒーローの素地を作るため様々な訓練を行う科目だ。単位数も最も多いぞ。
早速だが・・これ!戦闘訓練!!」
「戦闘!!!!!」
戦闘という文字に飛びつく爆豪、緑谷。
「そしてそれに伴って・・・こちら!」
オールマイトが指を指すと、壁から数字の書かれた箱?が出てきた。
「入学前にとった個性届けと要望によって誂えたコスチューム!!」
「「「おおおおおおおおおおおおおお!!!」」」
気合いが沸いてくるのを感じた。
手のひらを握りしめて、やるぞ。と意気込んだ。
「コスチュームに着替えて、グラウンドβに集まるんだ。」
オールマイトに返事をして、自分の番号の書かれたバックを持った。
更衣室に行き、着替えをする。
美貌と摂取の個性・・・コスチュームなんて自分で考えられなくて、会社に丸投げしてしまった。
どうか、変なのじゃありませんように。
「夢翔ちゃん・・・」
『・・?』
「いいっ!!」
いつかも見たような決め顔でお茶子ちゃんは親指を立てた。