第1章 春
『うわあ、勝己君料理できるの?!』
「ったりめえだわ!!」
『すごい!偏見持っててごめんね!!』
「あぁ?!何の話だてめえ!!」
言い合い?しながらも料理を作ってくれている。
料理ができないリビングサイドは大人しく談笑に戻ることにした。
『包丁さばきもすごいし、勝己君は何でもできるね』
「あたりめえだ。なめてんのか」
『なめてないなめてない!素敵だなぁって思っただけ!』
「・・そうかよ。」
さっとポテトサラダを作ってくれた勝己君。フライパンでハンバーグを焼いていると、急に後ろから寄りかかられた。
『??どうしたの?』
「・・疲れただけだ」
なんだ。そんな小さい声も出せるのか。思ったら勝己君が可愛く見えた。
『可愛い。』
「あ?!んでそうなんだよ」
『もう、耳元で叫ばないで!』
そういうと後ろから勝己君の手が伸びてきて顎を引かれて頭だけ向きを変えさせられた。
顔が、近い
「もっと近くで叫んでやろうか」
鼻と鼻が触れ合いそうになるほど近い距離。
お互いの息がかかる。
勝己君の口が噛みつくように開いた
『ま、まって、だめ』
「1回しといてダメも糞もねえだろうが」
『ダメも糞もある!あれはノーカウントだから!』
「はぁ?1カウントにしろや」
『やだよ!あんな無理やりな初めて!!』
「・・初めてだったのかよ」
『っそ・・・そうだけど!』
急に顔が赤くなるのがわかる。
「お前可愛いな」
そういうとまた顔がちかづいてきた。
とっさに口を手で隠した。
『も~~~!!!邪魔するならあっち行って!!!』
と勝己君を無理やり押してリビングに連れて行った。
「?なに?爆豪なんかしたの?」
と二ヤつく切島に「なんもねぇわ糞が!!」と爆発させていた。
『なんなの・・もう。』
調子狂わせられる。