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今日も今日とて恋をする。【ヒロアカ】【逆ハー】

第1章 春



そう思っていたとき、震えた手で肩をつかまれた。

「おい・・」

『え、爆豪くん?!さっきはごめん』
「んなこたァどうでもいいんだよ」
『?』
「個性、使え」

『え、だって』

「お前の、力だろうが」


彼の言葉に胸が締め付けられた。
どんなに隠そうが、使わないとヒーローになれない。
このまま私は除籍処分になって、ヒーローを諦めるのか・・・

そんなこと、したくない

『・・・・うん。わかった。』

ついさっき、ヒーローになるためと決心をしたはずだったのに
私が、こんなにすぐ決心が揺らいでしまう弱虫野郎だとは思わなかった。


「テストは2回だ。」

ボールを手渡され、手に力を込めた。

『先生、私、このままだと除籍処分ですか?』

「かもな。」

相澤先生は私と目を合わさずボールが飛んで行くであろう方向を眺めていた。

『わたし、頑張ります。』

小さく声に出して、線から出ないように助走をつけた。
飛んでけ。もう迷わないから。

自分が投げたボールを爆風が乗せて遠くまで飛んでいった。
記録685M

ほっと一息をついた。

「え、爆発?爆豪とにてんな」
「かっちゃんの個性そっくりだ」

クラスの人たちから聞こえてくる言葉に

『私の個性だから』

と笑って返した。

つーか・・・なんだあのパワー・・!!!!

爆豪は時差で緑谷に対する疑念を燃やしていた。

「つーかよォ・・・どういうことだ!!!訳をいえ!デクてめぇ!!!!!」

私がボールを投げ終わると、なぜか爆豪くんと緑谷君がけんかをおっぱじめようとしていた。いや、なんで?!

「うわああ!!!」
と緑谷が焦ると、相澤先生のの捕縛武器が爆豪を押さえ込んだ。

「ん、、な・・んだ・・この布は・・かてえ・・!!!」

「炭素繊維に特殊合金の銅線を編み込んだ捕縛武器だ。ったく。
何度も何度も個性使わすなよ。俺はドライアイなんだ」

「「個性すごいのにもったいない!!!!!」」

「時間がもったいない。次、準備しろ。」

相澤はそういう爆壕に巻き付けた捕縛武器を解いた。

緑谷はそっと爆豪から避けるように離れていた。

『そういえば、緑谷君、指大丈夫?』

「え!!あ!うん!ちょっと痛いだけで、全然だよ!」

「てめぇはこっちだろうが!!」

首に腕を回されてぐいっと引っ張られる。

なにがこっち?!




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