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ブラコンとシスコンと公安そして時々FBI

第12章 それぞれが守りたいもの


赤井side

俺は電話を切った。
これ以上仲間の断末魔の声を聞くのは耐えられなかった。

黒の組織のやり方としては証拠を残さず立ち去るのに対してトランプは証拠を処分していないことがある。しかし、それでもトランプが逮捕できない理由としてはあのような快楽殺人鬼の集まりだからだろう。そんな集まりに霧島が何故?

以前調べたが、分かったのは霧島の両親はトランプという組織でクラブのクイーンとキングだった。そんなある日両親が死に、霧島の存在が消えた。そして黒の組織のジンとは兄妹。その程度だった。

トランプが霧島を引き入れる理由……必ず何かあるはずだ。

直接霧島に会って確かめたいところだが、アイツは姿を消している。あのスナックのママも突然のことで困っていた。
そしてジンの行動も何かがおかしい。

これは黒の組織とトランプの全面戦争になりかねないな。

力では圧倒的に黒の組織だろうが……トランプは狂人の集まり。なにを起こすかわからない。今は互いに睨み合っていると言っていい。もし、2つの組織が動くならばそれは霧島が鍵となる。

こちらFBIとしてはすぐにでも霧島を保護し、有利にことを進めたい。それは、公安の彼も同じことか。

こちらが行動するには情報が少なすぎる。

情報がもっと必要だ。

俺はボスに電話をし、事の状況を伝えた。
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