第10章 日常が来ない
「わかった。こうしましょう。もし何かあったら貴方が助けてくれるかしら?」
バーボン「?!えぇ、もちろんですよ。」
「そうそう……バーボン。そろそろ眠たいのではなくて?」
バーボン「!貴方って人は……。」
「我慢しなくていい。貴方は何も知らなくていいの。また会える日までおやすみ。」
バーボンに出した珈琲に睡眠薬を混ぜといてよかった。最初は気づかれるんじゃないかと思ってヒヤヒヤしたが、バーボンが少し眠たげな表情をみて薬の効果が効き始めたことを察した。
眠っているバーボンに布団をかけて、見られては困るものは全て処分した。もちろんバックアップはとってあるけれど。
窓から外を確認すればあの写真の男がウロチョロしていた。
ジンにぃに1人でなんか戦わせない。
私は身支度をして家を出る。
「はじめましてスペードの下っ端さん?」
男「!!」
声をかければ男は驚いた表情をしたがすぐに口角を上げて背を向けて歩き出した。
私は男について行った。