第9章 楽しい楽しいお酒の時間
しばらくすると、ジンはお盆に酒とコップ、氷などを乗せて持ってきた。
「もしかしていい事って……。」
ジン「あぁ。」
ジンは少し照れくさそうに応えると、「飲むか」と言った。
私は先程まで抱えていた不安や悩みは吹っ飛び、ジンにぃと並んで座る。
「こんな日がくるなんて。」
私は嬉しさのあまり口元が緩む。
ジン「きめぇ顔するな。」
「な?!酷くない?!」
ジン「クスクス」
「ぷっ……アハハっ!」
あれからジンにぃとは他愛もない話をした。
バーボンの愚痴だったり、最近はジンにぃと一緒にいる時間が増えて嬉しいことだったり。後悔しないように話したいことは話した。
ジンにぃはそれを共感してくれるわけでもなかったが、「そうか。」と聞いてくれた。でもそれだけで嬉しかった。
私とジンにぃの空白の時間が埋まる気がした。