第8章 日常1
何を言っているんだ。私を守る?私は黒ずくめの組織のメンバーなのに?
赤井「あぁ、ちなみに俺の頭は正常だからな。」
妖怪サトリかお前は。
「理由は?」
赤井「君が何らかの組織に狙われているのは知っている。そのために黒ずくめの組織に入ったのかどうかは知らんが、時間の問題だろう。だから君を保護するためにFBIに入ってくれと言っているんだ。」
「お断りします。」
赤井「何故?」
「私はジンを守るために組織に入ったんです。ジンの居場所を奪おうとするFBIの仲間になんてなってやるもんか。」
ジンのためなら私は死ぬ覚悟はできている。それはジンも同じ……。
赤井「そうか、では話を変えよう。俺の情報を他人に渡さないようにして欲しい。」
「それなら、私の情報も他言しないことを約束してくれるなら貴方の情報は他言しないわ。
赤井「あぁ。約束しよう。」
しばらくするとママが厨房から戻ってきた。
ママ「話は終わったのかしら?」
「えぇ!ママ!」
ママに悟れないように笑顔をふりまく。
ママ「そういや、渚さんは彼氏とかいないの?」
「へ?」
ママからの突然の質問に素っ頓狂な声が出る。
「か、彼氏ですか?」
ママ「だってー、これだけ可愛いんですもの!彼氏の1人や2人ぐらいいるでしょ?ねぇ!」
ママは赤井さんの方へ笑顔を振り撒く。
やめてくれ……ママ。
沖矢「えぇ。私も気になりますね。」
気にしないでくれよ!
心でツッコミながら一息ついてから話す。
「今までまったくいなかったわけじゃないですよ。まぁ、2,3人ってところですかね。今はいませんけどね。」
そんな2,3人の元カレは私の体目当てだったけど。そんなに銀髪が珍しいかね?染めたらどこにでもいるような気はするけど。
ママ「あら!いないんだったら、目の前の人なんていいんじゃない?」
「え?!」
沖矢「私も渚さんが彼女になってくださるなら嬉しいです。」
嘘をつくな嘘を!私から情報を盗みたいだけだろ!!
赤井さんの真っ黒い笑顔に溜息をつく。
「ママ、そんなことしたら夜のお客さんに恨まれますよ。」
ママは そうね と苦笑いしてこの話は終わった。