第4章 コードネーム
ジン「行くぞ。」
ジンは私の手をとり早々と家を出る。
まてまて。家の鍵。
ハッ!そうだ!
「ジ……ぬぉお?!」
私が声をかけようとするも、強引に車に乗せられ車が出発した。
「ちょ、家の鍵!」
体勢を立て直しながらジンに噛み付くように言った。
ジン「鍵は閉めた。それからピッキングした。」
「はぁ……。もう。」
私は怒るどころか呆れてしまった。
人のプライバシーってのを考えないのか。まったく。
?「アニキ。その子が?」
ジン「あぁ。」
1人でジンへの文句を頭で巡らせていると、運転しているサングラスをかけた人が話し出した。
ウォッカ「あぁ、すいません。俺はウォッカ。いつもアニキと行動してます。」
「あ、そうなんですね!ウォッカさん。私の名前は渚です。よろしくお願いします。」
ウォッカ「渚さんか!よろしくお願いします!」
ウォッカさんってちょっと優しい人なのかな?
目的の場所に着くまで車の中は静かだった。
でも私は苦痛じゃなかった。ジンと居られる喜びの方が強かったから。
ウォッカ「着きやしたぜアニキ。」
車の外を見るとそこは貿易が行われるであろう港だった。
ジン「行くぞ。」
「わわ!」
ぼーっと車内から景色を見てるといつの間にか降りていたジンに、強引車から降ろされた。そして人気のないボロっちい倉庫の中へと連れてかれた。
暗い倉庫の中、あるのは照明1つ。
そこに4人の影が見えた。
ベルモット「あら貴方にしては遅かったじゃないジン。」
ジン「うるせぇぞ。ベルモット。」
ベルモットはクスクス笑いながらスマホを弄る。
?「ジン。そいつは誰なんだい。」
ジン「そう焦るなキャンティ」
ベルモット「今届いたわ。この子のコードネームはシャルトリューズよ。」
「シャルトリューズ……。」
キャンティ「へぇ。新しいやつかい。私はキャンティ。そんでこいつがコルン」
目元にアゲハ蝶のメイクをした女性が隣にいた男を紹介する。
キャンティにコルン……。
コルン「主に狙撃をやっている。」